
■ 茶の樹の原産地は中国雲南省
中国茶の起源をたどることは、日本茶や紅茶の起源をたどることを意味します。
まず茶の樹の原産地は、現在の中国雲南省のあたりという説が有力です。
茶の樹は植物学的には、ツバキ科の照葉樹。
中国雲南省を源として、アジア照葉樹林帯
(インドのアッサム地方〜日本の西部にかけての亜熱帯から温暖帯)
に広がり、そして世界各地に伝わったと考えられています。
■ 茶の始まりは薬用だった茶を口にするようになったのは?
唐の時代に陸羽が著した『茶経』に、紀元前2700年に中国の農業・漢方の神である
神農がはじめて茶の効用を発見し、薬草として広めた、
しかし飲用ではなく、食べていたとの記述があります。
飲用するようになったのは、前漢の時代奴隷売買の契約書「僮約」に
茶が飲用されていた記述が残されています。
3世紀には、『三国志』や『晋中興書』に、飲茶や茶菓の話がみられ、
茶の飲用がかなり普及してきたと思われます。
■ 唐の時代に書かれた『茶経』は茶のバイブル
飲茶の風習が庶民にも普及したのは、唐の時代、都市部では茶を飲ませる店が流行り、
日常生活に欠かせないものになります。
茶の産地である湖北省出身の陸羽が、『茶経』を著したのもこの時代で、
『茶経』は、お茶に関するあらゆる情報を大成したはじめての専門書です。
この当時のお茶は、主に餅茶といって茶葉を固めた固形茶でした。
■ 明の時代に喫茶文化は完成する
宋の時代には、固形茶である団茶を粉末に挽いて湯を注いで
茶筅でかき混ぜる方法が登場します。
現在の抹茶の点て方とほぼ同じです。
明の時代になると、多大の労力がかかる固形茶の製造は禁止され、
散茶という茶葉が主流になります。
製茶の技術も向上し、釜炒り製法による緑茶も登場します。
淹れ方も茶壷に茶葉を入れ、湯を注いで飲む泡茶法へと変わりました。
喫茶文化が完成するのは、清の時代です。
いかに美味しくお茶を飲むかが工夫され、
蓋碗などの茶器もつくられるようになります。
茶葉の中心は緑茶でしたが、烏龍茶のもとになる武夷茶が登場し、
現在の中国茶の基礎が築かれました。
中国のお茶は、唐以前に留学僧などによって日本に渡り、
日本の緑茶文化を形成していきました。
また、明の時代にはオランダ人によってヨーロッパに伝わり、
紅茶文化を発展させていきました。
こうして、お茶はさまざまな国で飲まれ、世界の飲み物になったのです。

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